長引く不況が続く日本に降って湧いてきた大きなビジネスチャンスがインバウンドの増加でした。多くの外国人が日本を訪れ日本で消費をしたことで、インバウンドに関連する企業は大きな恩恵をうけることになったのです。特に中国人の爆買いは記憶に新しいものであり、インバウンドが何かを知らない人でも中国人観光客が日本の経済に大きく貢献したことを知っている人は多くいます。ところが、そのようなインバウンド需要も長くは続かず、インバウンドに頼り切った企業は需要が落ち込んでから苦境に立たされることになってしまいました。そのような中でインバウンドの恩恵をしっかりと受けつつも、その後も業績を伸ばしているのがドン・キホーテです。
ドン・キホーテがなぜインバウンド終了後でも業績を伸ばし続けることができたかと言えば、社長である大原孝治の手腕によるものが大きいといえます。常に一手先を考えて行動をしているため、現状が上手く行っているからと言ってそれに慢心をせずに時流の変化にすぐに乗れるように準備をしていることから、インバウンド需要が減った後もすぐに別のトレンドに乗ることができたのです。現場の判断を重視して本部が支持を与えたがりな日本において、その逆を行く個店主義を掲げたことから臨機応変な対応をすることができ、結果として一人勝ちの状況を作り出しました。常に次の手を考えながら、そのタイミングが来れば即実行に移すことができる大原孝治のフットワークの軽さによって、ドン・キホーテはますます栄えることになったのです。
常に次の一手を考えて行動する大原孝治
